登録支援機関とは?行政書士法改正で明確になった書類作成のルールと委託先の選び方

特定技能の外国人材を受け入れる企業様の多くが活用しているのが「登録支援機関」です。2026年1月1日には改正行政書士法が施行され、在留資格の申請書類を誰が作成できるのかが、条文上より明確になりました。
本記事では、登録支援機関の基本と法改正のポイントを整理したうえで、支援の委託先を選ぶ際に企業様が確認すべき点を解説します。

1.登録支援機関とは

特定技能1号の外国人を受け入れる企業(特定技能所属機関)は、「1号特定技能外国人支援計画」を作成し、その計画に基づいて職業生活上・日常生活上・社会生活上の支援を行わなければなりません。この支援は、企業が自ら行うほか、出入国在留管理庁長官の登録を受けた登録支援機関に委託して実施することもできます。

登録支援機関に支援計画の全部の実施を委託した場合は、受入れ企業が満たすべき支援体制の基準を満たしたものとみなされます。社内に支援の体制や外国語で対応できる担当者がいない企業様でも、委託によって受入れを進められる仕組みです。

義務的支援10項目

  1. 事前ガイダンス(在留資格の申請前に、労働条件・活動内容・入国手続等を説明)
  2. 出入国する際の送迎
  3. 住居確保・生活に必要な契約支援(銀行口座・携帯電話・ライフライン等の契約の案内・補助を含む)
  4. 生活オリエンテーション(日本のルールやマナー、公共機関の利用方法、災害時の対応等)
  5. 公的手続等への同行
  6. 日本語学習の機会の提供
  7. 相談・苦情への対応
  8. 日本人との交流促進
  9. 転職支援(受入れ側の都合で雇用契約を解除する場合)
  10. 定期的な面談・行政機関への通報(3か月に1回以上)

出典:出入国在留管理庁HP「1号特定技能外国人支援・登録支援機関について」(https://www.moj.go.jp/isa/policies/ssw/supportssw.html、2026年10月3日確認)

2.行政書士法改正で明確になったこと

2026年1月1日施行の改正行政書士法では、第19条第1項(業務の制限)に「他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て」という文言が加えられました。行政書士又は行政書士法人でない者が、「手数料」や「コンサルタント料」などどのような名目であっても、対価を受け取って業として官公署に提出する書類を作成することは違法である、という従来からの解釈を条文に明示したものです。

特定技能の受入れに当てはめると、行政書士ではない登録支援機関が、支援委託料に含めるなどの形で報酬を得て、受入れ企業の在留資格申請書類や出入国在留管理庁への届出書類を作成することは認められません。

出典:総務省「行政書士法の一部を改正する法律の公布について(通知)」(https://www.soumu.go.jp/main_content/001048272.pdf、2026年10月3日確認)

委託先を選ぶ際に確認したいこと

  • 申請書類を誰が作成するのか:「書類作成込み」をうたう登録支援機関の場合、実際に作成するのが行政書士かどうかを確認しましょう。
  • 支援委託契約の業務範囲:契約書の業務内容に、申請書類や届出書類の作成が含まれていないかを確認しましょう。
  • 書類作成の依頼先:委託先が行政書士でない場合、申請書類は自社で作成するか、別途行政書士に依頼する必要があります。

3.行政書士事務所を兼ねる登録支援機関に依頼するメリット

登録支援機関と行政書士への依頼を別々に行うと、窓口が二つになり、情報の受け渡しにも手間がかかります。行政書士事務所が登録支援機関を兼ねていれば、次のメリットがあります。

申請から支援まで一つの窓口に正規に依頼できる

在留資格の申請書類の作成と、受入れ後の支援業務を、法改正後のルールに沿って一つの事務所にまとめて依頼できます。

支援計画書と実際の支援がずれない

支援計画は在留資格の申請時に提出する書類で、内容に変更があれば届出が必要です。計画書を作成する者と支援を実施する者が同じであるため、記載内容と実際の支援を一貫して管理できます。

受入れ後の届出書類まで任せられる

受入れ企業には、随時届出や定期届出(2025年4月1日から四半期ごとより1年に1回へ変更)、事業所・住居地の市区町村への「協力確認書」の提出などが求められます。支援を担当する事務所が、これらの書類作成もあわせてお引き受けできます。

出典:出入国在留管理庁HP「令和7年4月1日施行の省令改正について」(https://www.moj.go.jp/isa/10_00222.html、2026年10月3日確認)

入管窓口へ出向く必要がない

申請取次行政書士が企業様や外国人ご本人に代わって申請を行うため、人事ご担当者様や外国人社員の方が入管窓口へ出向く必要はありません。

4.まとめ

改正行政書士法の施行により、行政書士でない者が名目を問わず報酬を得て申請書類を作成することはできないことが、条文上明確になりました。特定技能の受入れでは、支援の委託先が申請書類まで正規に作成できるかどうかを、契約前に確認することが大切です。

当事務所は、出入国在留管理庁長官の登録を受けた登録支援機関(登録番号:26登-013923)です。行政書士事務所として、在留資格の申請から支援計画書の作成、受入れ後の支援と届出まで一貫してお引き受けします。

※本記事の制度に関する記載は、2026年10月時点の情報です。